斜め上の雲 28

昂揚




 この時期の韓国はあきらかに高揚していた。
 九六年にはGNPが一万ドルを突破し、もはや中進国ではないという空気が社会にみなぎった。
 金泳三大統領は、在日韓国人の代表団を官邸にまねいたとき、
「ウリナラは大国になった。APEC(アジア太平洋経済協力会議)などで中心的な役割をはたしているし、近くOECD(経済協力開発機構)にも加盟する」
 といい、
「六十五万の精鋭陸軍をもち空軍、海軍も強力だ。もはや世界は四強ではなく、われわれを入れて五強というべきだ」
 とぶちあげた。米中日露に韓国を加えて五大国だ、というのである。側近たちは、
「東北アジアの五大国という意味だ」
「いや、世界の五大国でいいのではないか」
 とその解釈について論議した。
 この翌年に韓国を襲う事態をかんがえれば、ばかばかしいから騒ぎというしかないのだが、たれもこの発言じたいを批判しなかったというのは興味ぶかい。

 陸軍少尉として任官していた金華秉もそういった空気に浮かされていた。
 かれは、自主国防を説いて陸軍の有志だけでなく海軍、空軍の連中ともさかんに会合をもち、
「ウリナラはすでに強大国だ。もはや外国の助けは不必要だ」
 とさかんにいった。軍国主義を捨てきっていない東海のむこうの隣国がウリナラをねらっているという。かれらは百年前にそうしたように、まず独島を強奪するであろう。
「そのときには、海軍と空軍にもがんばってもらわないと」
 実戦経験のない自衛隊をけちらすのはそうむずかしくないはずである。
「そして最後は陸軍の出番だ」
 こずるく身の程を知らない日本をしつけるには、対馬か九州あたりをいったん占領してやるくらいはしなくてはならない。当然それは陸軍の役目である。
 かれらの会合はだいたいこういったものであり、軍人らしく豪快に爆弾酒をあおって気炎をあげるものであった。

 一方、世実はパソコン通信上で対日批判の論陣を大いにはり、その世界では有名なジャーナリストとなっていた。
「道徳的にすぐれたウリミンジョクが、民度の低く反省もない猿たちをしつけてやるのだ」
 かれはそういいつづけた。
 そういえば、このころから、
「KOREA表記は日本の陰謀であり、ほんらいはCOREAだ」
 という論がインターネットや新聞投書にのるようになってきた。これについては日本の思惑は関係ないことが立証され、ほぼ論破されているといっていいのだが、一部の韓国人の間ではあいかわらず信じられているようでもある。

 反日情緒は運動にとどまらず、商品戦略にまでなった。
 たとえば、ソウルのある百貨店では、
「独島はわが土地」
 と書いた垂れ幕をかざり、そこに安重根の手形を染めぬいた。
 また、九六年三月一日、三星電子は新聞各紙に冷蔵庫の新製品の全面広告をだしたが、そこには「独立万歳!」と大書され四五年八月十五日に万歳をさけぶ民衆の写真があしらわれており、商品の新機能について、
「独立冷蔵」
「独立冷凍」
 とかかれていた。商品名は、
「独立万歳」
 であった。いうまでもなく三.一独立運動記念日を念頭においてのものである。
 ここまでくると、もはや「独立」ということばは「○○饅頭」「○○せんべい」といったものとかわらなくなっているといっていい。結局、ことばやことがらの価値をおとししめているのは他ならぬかれら自身であることを、韓国人は気づくことがなかったし、これからも気づかないのではないか。

 韓国は、経済だけでなくスポーツの面でも躍進したとされる。
 ややさかのぼるが、九四年には、アジア各国が参加する総合競技大会が日本の広島で開催された。韓国選手団は健闘したのだが、おもわぬ事件があった。
 大会がはじまって二日目で選手村の食堂からキムチが消えたのである。
「韓国選手のスタミナ源をうばう日本の陰謀だ」
 と韓国マスコミは大さわぎし、それに端を発して、
「マラソンコースの前半を急なみち、後半をなだらかなみちに設定したのは、後半に強い韓国選手を前半で落とすためだ」
「いやがらせのために、韓国選手の練習時間を昼食や夕食にかかる時間に設定している」
 などと、大会前半には日本陰謀論の報道で一色となった。

 だが、真実は悪質なものではなかった。
「キムチが売り切れて、補充が間にあわなかった」
 というだけのことであった。
 大会組織委員会は韓国の業者と契約を結び本場のキムチを用意していた。それがたった二日で品切れになったのである。これは韓国選手だけでなく各国の選手にもキムチが人気となり大量に消費されたということをしめすものではないか。むしろ韓国人にとってよろこばしいことであったとすらいっていい。
 もしそうでないなら、大会組織委員会が発注量をまちがえたか、韓国の業者が発注量を確保、調達できなかっただけのことであろう。

 この大会後半の時期には、ソウル市内の漢江にかかる聖水大橋が突然崩落して三十二人が死亡するという事件がおきた。原因は手抜き工事であったのだが、それまでアジア大会での日本たたきに熱中していたマスコミは、一転して日本時代につくられた橋のじょうぶさと緻密な管理点検をおこなう日本をもちあげ、にわかに、
「日本にまなべ」
 といいだした。
「そんなバカな」
 華秉は憤慨した。韓国の建築技術を低い水準に押しとどめた日帝が悪いのではないか。ウリミンジョクはむしろ被害者であろう。なにゆえ加害者にへつらってまなばねばならぬのか。
「寝言をぬかすな」
 錫元は弟を一喝した。他者に容易に責任を転嫁するほどウリミンジョクはなさけない民族になりさがったのか。麗水石油コンビナートをみよ、ソウル地下鉄一号線をみよ、みな日本の真摯な教えとわれわれのたゆまぬ努力がつくりだしたものではないか。それを忘れて日本を責めるのは忘恩不義ではないか。

 余談ではあるが、崩落した聖水大橋をつくった企業は七七年にパラオで、中心地であるコロール島と空港のあるバベルダオブ島をつなぐ橋梁の建設を落札し建設したが、これもやはり手抜き工事だったため九六年に崩落した。その後、前回の入札で負けた日本の鹿島建設がODAによって橋を新しくかけ、日本・パラオ親善の橋とよばれるようになった。

 はなしがそれた。
 九六年には、二〇〇二年のワールドカップ招致活動について、FIFA理事となっていた大韓サッカー協会会長の鄭夢準の活躍によって、日本開催に決まりかけていた衆議をくつがえして韓日共同開催に持ちこんだ。
 鄭は現代財閥の創始者鄭周永の六男であり、政府と一体化し現代財閥の財力にものをいわせ、他の理事に金や利権、さらには女性をあてがうなど接待籠絡につとめたのである。日本において、韓国に対する批判が醸成されるきっかけのひとつとなったといっていいだろう。

 ようするに、韓国にとってすべてがうまくいっていた。


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ベッキー:レベッカ宮本「今回は、韓国の調子がもっともよく見えたころの話だ」

桃瀬くるみアレヽヽでみごとにこけるまでの話よね♪」

ベッキー:レベッカ宮本「そうだ、アレヽヽで足もとをすくわれるまでの話だ」

芹沢茜アレヽヽって何なんだ?」

よみ:水原暦「ひょっとしてI……」

ベッキー:レベッカ宮本「それは次回のネタだ。解説いくぞ」

美浜ちよ「え、えと、最初の金泳三の五強発言と独立冷蔵庫は『韓国は変わったか?』(黒田勝弘)がネタ元です。この本は産経新聞ソウル支局長の黒田勝弘さんが産経新聞に週一回連載しているコラム「ソウルからヨボセヨ」を収録したものです」

反日が商品広告になる国 '96・3・2

 韓国の各紙に大手家電メーカー「三星電子」の新型製品の一ページ全面広告が出ていた。製品の新機能が「独立冷蔵」「独立冷凍」とかで製品の愛称も「独立万歳」。広告には大きく「独立万歳!」の文字が躍り、一九四五年八月十五日に日本の植民地支配から解放されたとき、万歳を叫ぶ群衆を写した大きな歴史写真が掲載されている。
「三・一独立運動記念日」に合わせた広告で、代理店では先着五十人ずつに国旗を無料で贈呈するのでこぞって国旗を掲げましょう、となっていた。
 昨年だったか、スポーツシューズのメーカーが従軍慰安婦問題に便乗し、日本統治時代(戦時中)の勤労女子挺身隊員を新聞広告に登場させ商品PRをやっていたし、いわゆる江藤妄言の時にもこれに反論する文章を載せて人目を引こうという広告があった。
 いずれも反日民族感情に訴える商品PRだが、最近の竹島(韓国名・独島)問題ではソウルの大手百貨店が「独島はわが土地」と書かれた大きな垂れ幕を店に出し、垂れ幕には伊藤博文暗殺の独立運動家・安重根アンジョングンの有名な手形まで染め抜かれている。
 また焼酎で有名な「真露」グループの「真露百貨店」は竹島問題にからんで日本商品不売を宣言し話題になっている。日本での「真露」の売れ行きに影響が出なければいいが、と人ごとながら気になる。
 日本だたきが商品広告になるというのは韓国ならではだろう。かなり特異なナショナリズムだ。


「韓国は大国だ」 '96・6・1

 韓国は今や五大国のひとつだ、いやそれは錯覚だ――などと時ならぬ大国論争が起きている。韓国・大国論を言い出したのは金泳三大統領自身で、最近、在日韓国人の代表団を大統領官邸に招いて歓談した際、「わが国は大きな国になった。APEC(アジア太平洋経済協力会議)などで中心的な役割を果たしており、近くOECD(経済協力開発機構)にも加盟する。六十五万の強軍をもち空軍、海軍も強力で堂々たる強国だ。よく四強と言うが、この言葉を使うのならわれわれを入れて五強と言おう」と演説した。
 米中日露に韓国を加えて「五大国」というわけだが、側近の間では「五強といっても東北アジア五強の意味だ」とか「いや、大統領の自信感の表明だからそのまま五強でいいのだ」などと解釈が分かれたとか。しかし金泳三大統領は既に「世界十二位の経済大国」と公式演説で発言しているから、ご本人に「大国」ないし「強国」意識があることは間違いない。
(後略)

『韓国は変わったか? ソウル便り10年の記録』黒田勝弘 徳間文庫

ベッキー:レベッカ宮本「なお、89年の『民主化』さわぎについて、当時「民主化饅頭まで売り出されかねなかった」と皮肉っていたのは関川夏央だな」

韓国経済と民主化

 一九八九年の韓国はまさに「民主化」のブームであった。学生たちは「民主化踊り」を踊り、民主化饅頭まで売り出されかねない勢いだった。
 ところで韓国にとっての「民主化」とはいったいなにか。どのような状態を彼らは望んでいるのか、そこのところが実ははかりがたい。大統領(作者註:盧泰愚)は直接選挙で選ばれた。前大統領(作者註:全斗煥)のネポティズム(閨閥主義)がもたらした不正はあばかれ、酷薄なまでに罰せられた。盧泰愚大統領による「七・七宣言」はそれまでの北朝鮮との対峙姿勢を一変させ、弾力的に対応することを明らかにした。そのうえなにがあり、その先なにが必要か、まだわたしには見えてこない。
 一夕、梨花女子大前の通りを埋めつくした小売のワゴンの長大な列を目撃した。どのワゴンも安物を満載して売っている。歩行も自在にはできないほどだ。
「これが猝閏膕臭瓩任垢茵
 同行した黒田勝弘さんは「馬車ワゴン」の連なりを手で示して、いった。
「みんなが好き勝手に商売をする。民主化ですから警察はこの不法な道路専有を取締れない(注10)」

(注10)「馬車」と民主化
 街路の「馬車」の持主の多くが全羅道人だった。地域的不遇感を根強く持つ彼らは、「民主化」の波とともに路上を「解放」して商売に励んだわけだが、無数の「馬車」のために歩行はままならず、道路沿いの商店は客の足が遠のいて売上げを落とした。今度は商店主たちが「民主化」を要求したのか、その年の秋にはすべての「馬車」が姿を消し、そのかわりにコンクリート製の花鉢が路上に並べられていた。そのあおりで以前から店をひらいている屋台も規制され、夜の路上で飲む楽しみをソウル市民は一時的に奪われた。これも「民主化」の成果である。

『退屈な迷宮 「北朝鮮」とは何だったのか』関川夏央 新潮文庫


美浜ちよ「ただの商品に『独島』を冠するというかたちで利用するのは、現在でも盛んですね」

桃瀬くるみ「『独島スイカ』なんてあったわね」

「独島愛」スイカ



 2日、新世界デパート本店の青果売り場に「独島(日本名竹島)愛」「行こう!W杯ベスト16」「孝」などの文字が刻まれたスイカが販売され、買い物客の目を引いた(写真:聯合ニュース)。

2006年5月2日付 朝鮮日報

よみ:水原暦「ハングルで「독도 사랑(トクド サラン:独島 愛)」と書いてあるだけのシロモノじゃないか」

芹沢茜「タテジマと阪神のマークさえついていればタイガースグッズ、というのと変わらないじゃねーか」

美浜ちよ「보은(ポウン:報恩)、희망(フィマング:希望)と書かれたものもありますね」

独島は私たちの地! 独島水着発売開始 <사진> '독도는 우리 땅!' 독도 수영복 출시



 27日ソウル 小公洞ロッテデパート本店でモデルたちが新しく発売開始された独島水着をお目見えしている。/崔チェグ

 27일 서울 소공동 롯데백화점 본점에서 모델들이 새롭게 출시된 독도수영복을 선보이고 있다./최재구

美浜ちよ「この写真の縦横比率は、ネタ元の聯合ニュース掲載の時点ですでにおかしくなっています。聯合だけでなく朝鮮日報、中央日報のネット記事の写真掲載には、このように初めから処理がおかしい写真が多くあります」

ベッキー:レベッカ宮本「意気込みはともかく、デザインとして話にならないと思うんだが」

木村「これではまったく話になりませんなぁ。やはり黒のスクール水着、それも水抜き穴ありの旧式タイプでないといけません」

桃瀬くるみ「うわっ!なんだこのオヤジは?!」

美浜ちよ「き、木村先生?!」

よみ:水原暦「すまんっ!これでもうちの教師だ!だれか撤去を手伝ってくれ!」

白鳥鈴音「ほーい。エロい人にはお仕置きチョーップ!!」

 ガッ

木村「おおっ!!」

よみ:水原暦「それっ!撤去しろ!」

美浜ちよ「つ、次は下着です」

 下着メーカー・良い人たちは、12日、独島古地図が刻まれている『独島ガード』パンティーを出荷した。

 男性トランクス(1万6千800ウォン)、男性ビキニ(1万1千800ウォン)、女性ビキニ(1万ウォン)の3種類で、16日から全国ボディーガード210ヶ所の売場で製品別でそれぞれ10余枚ずつ限定販売する。

 独島警備隊にも独島ガードパンティーを進呈する予定だ。

 16から30日まで、ホームページでは独島と係わるアンケートの調査を実施してアンケートに参加した顧客の中で 500人を抽選。独島ガードパンティーをプレゼントする。

 会社側は「独島愛の意味を再確認する次元で独島パンティーを特別製作した。また、限定販売で市場価値も高めた」と言った。

2005年5月12日付 中央日報(リンク切れ)
 ※下の写真は聯合ニュースのもの



よみ:水原暦「正直、こっちもデザイン的にどうかと思います」

桃瀬くるみ「悪趣味としか言えないわね」

ベッキー:レベッカ宮本「作者にとっては、台湾の夜市で、日本のアニメ美少女のアップや浮世絵をプリントしたトランクスに遭遇して以来の衝撃かもしれないらしい」

「独島守護カード」



 クレジットカード会社のBSカードは6日、使用額の一部を積み立て、独島発展基金として使用する「独島守護カード」を市販した。

2005年5月6日付 朝鮮日報

芹沢茜「『独島発展基金』って誰がどういうふうに使うんだ?」

ベッキー:レベッカ宮本「考えるだけ無駄だろうな」

桃瀬くるみ「どーせ、わけのわからない独島守護宣伝活動とやらに使うんでしょ。あるいは得意の持ち逃げ♪」

「独島はわれらの領土」通帳、2兆ウォン突破」

 企業銀行の「独島はわれらの領土」通帳の加入額が2兆ウォンを突破した。

 企業銀行はこの通帳の加入額が先月11日、1兆ウォンを突破した後も引き続き増え、今月19日現在2兆968億ウォンを記録したと22日明らかにした。

 口座数も3万1963口座で、80%余増加した。

 企業銀行関係者は「最近も一日平均400億ウォン余、加入額が増えている」と説明した。

2005年5月22日付 朝鮮日報

よみ:水原暦「で、独島とどういう関係があるんだ」

ベッキー:レベッカ宮本「金利が阪神タイガースのシーズン成績に連動している尼崎信用金庫の『がんばれ阪神タイガース定期預金』みたいな特典があれば、それなりに価値はあるんだろうがな」

「独島愛のメダル」、公開



 韓国造幣公社が‘独島愛のメダル’を出して24日、販売会社の(株)フアドン洋行を通じ、公開した。

2005年5月24日付 朝鮮日報

芹沢茜「メダルってなんだよ。記念硬貨のたぐいかぁ?」

美浜ちよ「おまけですが、こういう『イタズラ』もありました」


© m.o.e./スタジオマトリックス

桃瀬くるみ「何なのこのアニメは?」

ベッキー:レベッカ宮本「『UG☆アルティメットガール』という深夜アニメだ。この画像は第11話のものなんだが、地球儀の日本海に南北に引かれた一本の線を見ろ」

よみ:水原暦「ん?線の西側に小さな島が二つあるが……これって竹島と鬱陵島?」

芹沢茜「隠岐島、対馬ではなさそうだし、間違っても沖縄じゃねーよな」

桃瀬くるみ「つまり勝手に境界線を引いて竹島を韓国領土だとする小細工なのね。もっとも対馬っていう可能性もあるわね。あいつら対馬もウリ領土とかほざいてるし」

よみ:水原暦「いったい誰がこんなことを?」

ベッキー:レベッカ宮本「種明かしをすると、このアニメは原画の下請けがいわゆる『三文字』つまり韓国の会社なんだ。それで『イタズラ』をしたってのが真相だ」

桃瀬くるみ「『三文字』っていうのは、韓国人の姓名の多くが漢字三文字であらわされることにちなんで、韓国人作画スタッフを指す言葉よ」

美浜ちよ「アニメ制作現場ではありがちなことですが、過密なスケジュールのせいで、本放送のときは作画監督も気づかなかったのか、それとも、気づいても見逃さざるを得なかったのでしょう。さすがに再放送とDVD収録時には修正されていました」

芹沢茜「放送じゃ一瞬しか映らないからといって、原画の作画時にイタズラ的な描きこみをするのはよく聞く話だぜ」

ベッキー:レベッカ宮本「ほんとうは中の人つながりで南条に解説させようとも思ったのが、めんどくさいのでやめた……で、それに対抗したというわけでもないんだろうが、我らが『ぱにぽにだっしゅ!』第7話ではこういうことをやっている」




© 氷川へきる/スクウェアエニックス・ぱにぽに制作委員会

桃瀬くるみ「おー、変身後のベホイミちゃんだー」

美浜ちよ「アイキャッチ画像ですが、1枚目は朝鮮半島が描いてありません」

よみ:水原暦「2枚目は朝鮮半島のありそうな地点を消毒していますね」

芹沢茜「きっついジョークだな」

ベッキー:レベッカ宮本「まぁ、中央アジアのあたりを消毒しているバージョンもあるんだが、朝鮮半島がないというのは一貫しているんだ」

美浜ちよ「一説には、ここの制作スタッフは、これの前に制作した『月詠』という作品で原画を韓国下請に出してヒドイ目にあったそうです」

ベッキー:レベッカ宮本「実際のところ、それがこのイタズラの原因かどうかはわからないし、わざとやったかどうかすらわからんのだがな。ただの作画簡略化かもしれん。
 なお、このスタッフは『ネギま!』という作品を制作しているが、あの『サイレント魔女リティ』を速攻でネタにしたくらい、2ちゃんねる等でのネタ収集能力が尋常でなく、作業も早いことで有名なんだ。じゃ、次いくぞ」

美浜ちよ「広島のアジア競技大会での話ですね」

よみ:水原暦「これは、94年当時、朝鮮半島に対してまったく関心も知識も無かったころの作者すら首をかしげた話だったそうですね」

 キムチの話は「トッセ(作者註:身内だけのえこひいき、よそ者に対するイジメ、仲間内のお手盛りの意)」の中でも最高傑作だった。京郷新聞の十月六日付けが詳しく伝えていたが、韓国選手団が遭遇したトッセの端緒として、選手村の食堂で開幕二日目にして早くもキムチが底をついたのがそうだという。これは、キムチ無しには力の出ない韓国選手団の戦力低下を狙った、日本の組織的で巧妙なトッセ作戦だという。
 当初は冗談かと思ったが、記事は真面目だった。ソウルで業界から聞いた話では、確かに大会組織委員会はキムチを公式食品として韓国のメーカーと輸入契約し、大量に買ったという。それがたまたまその日、一日にしろ食堂で見当たらなくなったというのは、それだけ人気が高くて素早く品切れになったために違いない。そう考えるのが冷静かつ常識的な線だろう。
 キムチは最早、韓国人だけの食品ではない。日本選手団を含めアジア四十二カ国、七千人も選手がいれば、国際食品のキムチの人気は相当と見ていい。しかも韓国マスコミや選手団がいうように、急速にスポーツ強国にのし上がった韓国選手の戦力の源泉となっているのだとしたら、他国の選手だって食ってみたいだろう。
 キムチが早々に品切れになったのなら、それは人気の故であって、韓国マスコミとしては大いに喜ぶべきことであり、むしろそれがニュースである。日本を意識するあまり、「日本」に目がくらんで韓国にとってのうれしいニュースを落としてしまった。

『韓国・反日症候群シンドローム』黒田勝弘 亜紀書房

よみ:水原暦「黒田さんって、韓国に優しいんですね」

ベッキー:レベッカ宮本「まぁ、すでに『嫌韓』や『親韓』『笑韓』といった境地を抜けて『達韓』の域に達している人だしな」

美浜ちよ「キムチの件ですが、実際に納品したのはこの会社だったようです。韓国人選手団が「異国で本国のものがきちんと食えるなんて!」とうれしがって、いつもより多めに食べたという可能性もあるかもしれません」

芹沢茜「単純に、組織委員会の発注量ミスとか、発注量の調達が間にあわなかったと考えたほうが自然だろ」

ベッキー:レベッカ宮本「なんにしろ、故意の嫌がらせではなかったということだな」

桃瀬くるみ「次は、韓国名物手抜き建築ね。なんかデパート崩壊ってのもあったわね」

よみ:水原暦「ソウルの三豊デパートの崩壊だな。これは2006年10月にフジテレビ「アンビリーバボー」で放映してたから、有名になったみたいだが」

美浜ちよ「実を言いますと、聖水大橋の手抜き工事をやった企業はこの事件によって解散してしまいました」

芹沢茜「そりゃ仕方ないだろ」

美浜ちよ「ですが、そのせいで数年後にパラオブリッジが落ちたとき、施工企業に対して賠償を請求することが不可能だったのです。聖水大橋とパラオブリッジは同じ会社が手がけたのです」

ベッキー:レベッカ宮本「もともと日本の鹿島建設の半値で落札した仕事なんだ。結果から言うと、1996年9月26日に中央部から真っ二つに折れて崩壊し、2名が死亡4名以上が負傷したんだ」

美浜ちよ「しかも、その橋は、コロール島と空港をつなぐ道路でして、バベルダオブ島からコロールへの電気、水道などのライフラインも通っていたため、一時は国家非常事態宣言が出されたくらい大変なことになったんです」

桃瀬くるみ「それはすごい災難ね」

ベッキー:レベッカ宮本「結局、日本政府のODAで無償援助による橋の再建が決定され、前回の入札を逃した鹿島建設によって再建されたんだ」

芹沢茜「韓国の面目丸潰れってやつだな」

よみ:水原暦「作者はそういう手抜き建築を体験したことはあるんですか?」

美浜ちよ「はい。2005年5月にソウルの妹夫婦のマンションを訪ねた際、階段を登る時にふらついたそうです。飛行機か車に酔ったのかなと思って足下を確認すると、階段の段差が一段ごとに高さが違っていました」

桃瀬くるみ「ケンチャナヨ建築ね」

美浜ちよ「築10年のマンションでしたが、妹曰く「韓国ではよくあること。韓国には職人仕事が存在せーへんねん」とのことでした」

ベッキー:レベッカ宮本「錫元と華秉のやり取りは、事件に際して日本の仕事ぶりを褒める老人と、それを理不尽に責める若者のやり取りを下敷きにしたんだと」

 以下の風景は直接、目撃したわけではなく、ある韓国人から聞いた話である。出来事の強烈さとあいまって今でも鮮烈に記憶している。一九九四年、ソウルの漢江にかかる聖水大橋が崩壊した時のことである。この事故は周知のように、朝のラッシュ時に橋桁が川の中間あたりでごっそり抜け落ちるという事故自体の特異さと、現場の鮮烈な風景から国際的ビッグ・ニュースになり、韓国人および韓国の対外イメージはひどく傷つけられた。
 話というのは、事故現場を見晴らせる川沿いの丘の上のマンション街でのことで、住民たちが現場を望みながらヤジ馬談義に花を咲かせていたというのだ。するとヤジ馬の中で年輩の老人がこう言った――「わが国はこれだからダメなんだ。日本時代にできた橋は今でもしっかりしているのに、十年しか経たない橋が落ちるとは……」と。
 するとそばにいた青年が「おじいさん、何をいうんですか。日帝のせいでわれわれはこうなったんですよ。日帝に支配されていなければわが国はちゃんとした橋をつくっていますよ」と反論した。老人は「日本を知らない若い者が何をいう、もっと日本に見習わなくてはいかん」と反論し、「いや、ちがう」「いや、そうだ」とつかみ合い寸前になり、周りが「まあ、まあ」と割って入ってやっと収まったというのだ。

『韓国人の歴史観』黒田勝弘 文藝春秋

よみ:水原暦「作者の義弟(韓国人)の祖父のように、日本時代の真実を知るものはどんどん減ってゆき、生きている方も口を閉ざすようになっていますしね」

ベッキー:レベッカ宮本「そうだな。ま、最近の日本にも姉歯みたいな連中がいる!というのは事実なんだが、韓国の手抜きはひどすぎる。というか手抜きという意識の有無以前に粗い仕事が多すぎるんだ。
 で、アジア競技大会の途中に聖水大橋崩落事故ばかりか、大江健三郎のノーベル文学賞受賞が決まったんで、韓国ではよけい『日本に学べ』というのが出てきたんだ」

芹沢茜「そういえば大江のノーベル賞受賞には全然ふれてないぜ」

桃瀬くるみ「作者が大江を嫌いだからじゃないの。ひたすら憲法九条を崇めて軍事を毛嫌いして、分かったような分からないような理屈を捏ね回すヤツだし。だいたい、どれほど文学的才能があったとしても、それと現実に対する把握理解とは別物でしょ」

ベッキー:レベッカ宮本「まぁ、そういった点をまったく評価していないこともあるんだが、それ以前にストーリーに関係してこないだろうしな。もし取りあげるなら、大江が大学在学中に言った『防衛大学生はぼくらの世代の恥辱だ』や政治・歴史に関するお花畑発言ではなく、あえて『原爆は天罰ではないのですか?』と韓国人記者に訊かれたとき『ならば、原爆で死んだ朝鮮人はどうなるんだ?それも天罰か?』という切り返しをしたというエピソードをやるかもしれんな」

美浜ちよ「あとは、黄禹錫ネタをやるとき、韓国の『ノーベル賞シンドローム』にふれるついでで言及するかもしれませんね」

よみ:水原暦「サッカーのワールドカップ招致ネタはどうします?」

ベッキー:レベッカ宮本「ワールドカップについては、掲示板ですら未発表(2006年11月現在)の第103回で書いているんで、そのときにふれようかと思っている。じゃ、今回はここでお開きだ」


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